2020年3月 カラダコラム

2.からだコラム

― ウイルスと炎症反応 -

 

炎症反応は、ウイルスが細胞の中に入っていくところから始まります。コロナウイルスは“コロナ”の由来である冠のように周りに付いているエンベロープを喉や肺の細胞膜にくっつけ、膜を丸く自分に巻き付けるようにして中に入っていきます。
ウイルスはタンパク質の設計図である遺伝子しか持っていませんから、自分でタンパク質を作る事はできません。そこで喉や肺の細胞の中のリボソームと呼ばれる場所に遺伝子を勝手に送り込み、自分のタンパク質を生成します。一方で喉や肺の細胞は中に自分のもの以外のタンパク質が作られてしまい、それらの細胞をばい菌と同等とみなす白血球の猛攻撃を受けます。さらに、白血球はサイトカインと呼ばれる物質を出して多くの白血球を集め、体温を上げてウイルスの活動を抑えようとします。
これが炎症と呼ばれる反応です。血液が集まることにより腫れが生じ、熱が出ます。
(ちいさな子供はまだ反応が小さいのでウイルスを保持していても炎症がひどくならないそうですが、ウイルスは症状のあまり出ない子供からも感染すると言われています。)

炎症反応が肺の細胞で生じる (肺炎) と腫れにより酸素が上手く身体に取り込めなくなり、全身が酸欠状態となってしまいます。酸素が行き渡らないと、持病がある人は急激に持病が悪化する恐れがあります。そのため、ひどい肺炎を起こしている人には高濃度の酸素を吸わせ、十分な酸素が身体に入るようにします。

ひどい炎症反応を起こさないためには、運動と食事に気を配りながら生活習慣病にかからない生活を送るようにし、白血球の攻撃力(免疫力)を高める事が、何よりも大事です。筋肉でつくられるグルタミンというアミノ酸は、白血球といった免疫細胞のエネルギー源となることが分かっていますので、是非、筋肉量を増やして免疫力を高めてください。

*コロナの影響もありますが対策をしっかりして営業していきたいと思っております。ご協力お願い致します。

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